設立背景
2026年3月19日
文化芸術の応援団「アーツカウンシル鹿児島」設立の背景
私たちはこれまで「鹿児島県立美術館設立を考える会」として活動してまいりましたが、このたび活動の幅をさらに広げ、「一般社団法人アーツカウンシル鹿児島」を設立いたしました。
この背景には、鹿児島の文化芸術が持つ大きな可能性をより豊かな環境へ発展させていきたいという思いがあります。以下に私たちが感じている現状と課題についてお伝えします。
1.文化芸術の拠点づくりへの期待
鹿児島県には現在、文化芸術の拠点となる県立美術館がありません。本県は独自の歴史や文化を育み、多くの優れた芸術家や作品を生み出してきた地域であり、これらの鹿児島の文化資源を体系的に収集・保存し、県内外へ発信する中核的な施設については、長年にわたり議論が続けられています。私たちは文化芸術の拠点ローカルハブづくりの必要性を引き続き共有しながら、施設整備とあわせて文化芸術を支える仕組みづくりも重要であると考えています。
2.次世代を担う人材を育てる環境
鹿児島には魅力ある芸術活動が数多く存在しますが、芸術分野を専門的に学ぶ環境や、若手作家が成長するための機会は十分とは言えません。そのため、多くの若者が県外で学び、そのまま活動の拠点を移すケースも少なくありません。鹿児島に残る人も、県外へ羽ばたく人も、それぞれが活躍できるような環境を整え、挑戦を応援できる仕組みが求められています。
3.県民が文化芸術に触れる機会の充実
文化芸術は、暮らしの豊かさや地域への誇りにつながる大切な資源です。近年の県の調査でも、文化芸術に触れる機会をもっと増やしてほしいという声が見られます。国内外の優れた作品や表現に触れる機会が広がることで、子どもたちの感性を育み、地域の魅力向上にもつながると考えています。
4.行政と民間が協力する新しい仕組み
これまでの鹿児島の文化振興は、行政や関係団体の尽力によって支えられてきました。一方で、文化芸術の分野は多様化が進み、より専門的かつ柔軟な支援が求められる時代になっています。全国では、行政と民間がそれぞれの強みを持ち寄りながら文化芸術を支える「アーツカウンシル」の仕組みが広がっています。鹿児島においても、そのような中間支援組織が加わることで、より幅広い活動を後押しできると考えています。
「運動」から「共創」へ
私たちは、文化芸術施設の現状を把握し、街づくりや経済、観光、教育、福祉、医療と連動した文化政策への専門的な提言をしながら、鹿児島県の真に豊かな土壌づくりに取り組みたいと考えています。
「人を育てること」 「活動を支えること」 「地域と芸術をつなぐこと」
こうした積み重ねが将来、文化芸術の拠点となる県立美術館や文化施設の価値をより大きなものに高めてくれることでしょう。アーツカウンシル鹿児島は、行政、教育機関、美術団体、企業、県民の皆様と力を合わせながら、鹿児島の文化芸術を次の世代へつなぐ「応援団」として活動して参ります。
国の文化芸術振興策の推移
| 2011年 | 文化芸術の振興に関する基本方針(第3次基本方針)閣議決定 日本版アーツカウンシルの導入 |
| 2012年 | アーツカウンシル東京発足 |
| 2013年 | 大阪アーツカウンシル発足 |
| 2015年 | 文化芸術の振興に関する基本方針(第4次基本方針)閣議決定 日本が目指すべき「文化芸術立国の姿」が示される |
| 2016年 | 文化庁による地域アーツカウンシル導入への支援事業開始 |
| 2017年 | 6月「文化芸術振興基本法」から「文化芸術基本法」へ ①表現の⾃由の重要性 ②⽂化権保障の強化 ③⽂化芸術推進会議の設置 ・観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、産業その他との連携(政策分野横断的⽂化政策)・⽂化芸術による様々な政策課題の解決 ④地⽅における⽂化芸術振興推進基本計画の策定努⼒義務 |
「アーツカウンシル鹿児島」設立までの学び
●全国アーツカウンシルネットワーク会議への参加
| 2021年 | 2月/アーツカウンシル鹿児島準備機構発足 8月/オンライン会議初参加 5名 12月/大分会議開催参加5名、大分県立美術館他視察研修 |
| 2022年 | 8月/横浜会議参加 10月/岡山会議参加 12月/名古屋会議参加 |
| 2023年 | 7月/宮崎会議参加 12月/オンライン会議 |
| 2024年 | 1月/オンライン会議 7月/日本芸術文化振興会伝統芸能情報館会議参加 9月/静岡会議参加 |
| 2025年 | 3月/オンライン会議、「鳥取クリエイティブプラットフォーム」交流 8月/信州会議参加 12月/オンライン会議 |

